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語彙の王

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ショート

古の時代、言葉は力だった。特に王たる者にとって、その語彙こそが王国の命運を左右すると言っても過言ではなかった。若き王子リアムは、生真面目だがどこか抜けている。彼には、歴代の王が持っていたカリスマ性が決定的に欠けていた。

「王子、明日の謁見では、近隣諸国の使節に国威を示す言葉を述べてください」
老臣ギルバートは、いつも同じことを繰り返す。リアムはうんざりしながらも、適当に相槌を打つだけだった。

そんなある日、リアムは城の書庫で一冊の古書を見つける。その本は、不思議な絵と簡単な言葉で構成されていた。
「これは…一体?」
好奇心に駆られたリアムは、その本を開き、書かれている絵を声に出して読み始めた。すると、彼の周りで不思議な光が輝き始めた。

翌日、謁見の日。
リアムは、自信に満ちた表情で壇上に立った。そして、これまでとは全く違う、力強い言葉で演説を始めたのだ。その言葉は、使節たちの心を掴み、王国に新たな繁栄をもたらす予感に満ち溢れていた。
「皆、よく聞いてくれ…」
リアムは、まるで生まれ変わったかのように、言葉を紡ぎ出す。彼の語彙は、まるで魔法のように、人々の心を魅了していく。
果たして、リアムは真の王となれるのか?

【次回予告】 王子の変身

このお話はフィクションであり架空の話です。

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