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新宿中央署 鮭色事件帖

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ショート

「今日も朝からコレか…」
刑事、桜木はため息をつきながら、コンビニで買ったおにぎりの包装を開けた。中身は定番の鮭。桜木は幼い頃から鮭おにぎりが好きだった。特に、あの、温かいご飯に混ぜ込まれた時の、ほぐれた鮭の香りがたまらないのだ。

しかし、今日の桜木の気分は最悪だった。
昨夜から張り込みをしていた連続窃盗犯が、あと一歩のところで逃走。
しかも、よりによって桜木が目を離した隙に、だ。

「チクショウ! 俺としたことが…」

桜木は、おにぎりを一口かじった。途端、彼の顔つきが変わった。
「…ん? なんだ、この味は?」
いつもの鮭おにぎりとは違う、どこか懐かしい、優しい味が口の中に広がる。それはまるで、母親が作ってくれた朝ごはんのような…。

その時、桜木の携帯が鳴った。
「桜木か? 大変だ! 例の窃盗犯、管内で新たな犯行を…」
電話の向こうで、同僚の刑事が叫んだ。

桜木は、残りの鮭おにぎりを一気に口に放り込んだ。
「わかった。すぐに向かう!」
桜木は、不思議な力がお腹の中から湧き上がってくるのを感じた。
「今度こそ、絶対に捕まえてやる!」

鮭おにぎりが桜木に勇気をくれたのか。
それとも、事件の裏には、何か隠された秘密があるのか。
新宿中央署、桜木刑事の新たな戦いが、今、始まる!

【次回予告】匂い立つ、母の味

このお話はフィクションであり架空の話です。

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