はじまりの庭 – 物語の箱庭 | 輝きの瞬間

「高砂装花、イメージ通りね。さすが、冴香さん！」
後輩の美咲の声が、慌ただしい準備室に響く。今日は、私が担当する結婚式当日。新郎新婦の笑顔のために、細部までこだわり抜いた。

「ありがとう。でも、まだ気を抜けないわ。披露宴開始まで、あと3時間。ドリンクの最終チェックも済ませないと」
私は、そう言って冷蔵庫へ向かった。冷えた炭酸水が、喉を潤してくれる。今日は特別に、こだわりの国産天然水を使用した強炭酸を用意した。
「フローラルソーダ」、爽やかな香りが広がる、新郎新婦の名前を冠したオリジナルドリンクだ。

グラスに注ぐと、繊細な泡が立ち上る。まるで、二人の未来を祝福しているかのよう。
「冴香さん、少し休憩しませんか？顔色が優れませんよ」
美咲が心配そうに声をかけてくる。
「大丈夫よ。それより、ゲストテーブルの配置、もう一度確認してくれる？」
私は笑顔で答えた。最高の結婚式にするために、私は、最後まで走り続ける。
幸せを願う、私の想いを乗せて、炭酸の泡が、キラキラと輝いていた。

【次回予告】運命のグラス、響く誓い

このお話はフィクションであり架空の話です。

↓[PR]↓

amazon商品紹介　クリック