フローラ王女と秘密のエアクリスタル

王都に春を告げるエアリー祭。フローラ王女は、きらびやかなドレスをまとい、式典に臨んでいた。しかし、その心は晴れない。なぜなら、王女には誰にも言えない悩みがあったのだ。それは、古城の一室に眠る、謎のクリスタル。それは、触れると甘い香りが広がり、空気を清らかにするという。

「王女様、どうかお忘れなく。エアリー祭の晩餐会では、隣国の王子様にご挨拶を」侍女頭のエマが、耳元で囁く。フローラ王女は、うつむきながら頷いた。政略結婚は避けられない運命なのか。

その夜、王女はクリスタルの部屋へと忍び込んだ。埃をかぶったクリスタルに触れると、優しい光が溢れ出す。と、その時、背後に気配が。「誰！？」振り返ると、そこに立っていたのは、見慣れない青年だった。「お邪魔だったらすみません。ですが、そのクリスタルには不思議な力があるんです」青年は、ニッコリと微笑んだ。「私は、風の運び手。あなたの悩みを解決できるかもしれません」王女は、青年の言葉に希望を見出した。もしかしたら、運命を変えられるかもしれない。エアリー祭の夜、王女と風の運び手の、秘密の冒険が始まる。

【次回予告】運命の風、吹く

このお話はフィクションであり架空の話です。

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