百年戦争の暗雲が立ち込めるフランス。一筋の光を求める民の声が、小さな村の少女、ジャンヌの心を揺さぶる。彼女はまだ知らない。神の声に導かれ、自らが時代の転換点となることを。
「お前には、使命がある」
ある夜、ジャンヌは不思議な啓示を受ける。それは、フランスを救えという天からのメッセージだった。村人たちは、彼女を狂人だと嘲笑う。だが、ジャンヌの瞳は揺るがない。信じるべきは、己の心に宿る炎のみ。
旅立ちの朝、ジャンヌは古びた鎧を身にまとう。手には、父から譲り受けた聖なる剣。その剣に、微かな光が宿るのを見た気がした。彼女の愛馬「エトワール」が、力強く大地を蹴る。その蹄の音は、希望への序曲。
王都へと向かう道中、ジャンヌは様々な困難に直面する。盗賊、裏切り、そして絶望。だが、彼女の心は折れない。なぜなら、彼女の胸には、揺るぎない信念と、未来への希望を灯す「イグニス」と呼ばれる不思議な力が宿っているからだ。
王宮に辿り着いたジャンヌを待ち受けていたのは、冷酷な王と、陰謀渦巻く貴族たち。彼女は、その小さな体で、フランスの命運を賭けた戦いに挑むことになる。
「私は、神に誓います。必ずや、フランスを救ってみせます!」
少女の誓いが、王宮に響き渡る。
【次回予告】聖火、希望の烽火
このお話はフィクションであり架空の話です。
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